今日は3月3日、桃の節句ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか?
せっかくなので、とあるご縁で我が家に来てくれたお雛様を、少しだけ紹介させてください。
こちらのお雛様、かの有名な「博多人形」ではあるのですが、その中でも『古型(ふるがた)博多人形』と言って、現在一般的に知られている博多人形とは少し容姿が違います。
というのも、博多人形の歴史は1600年代にまで遡り、元々はこの写真のように、土人形らしく素朴で愛らしい見た目をしていたそうです。
しかしその後、博多人形が全国に広まり商業として発展していくにつれ、より優美で写実的な作風へと変化し、現在の博多人形のイメージが定着したそうです。
こちらの雛人形の作者は、博多人形の創家四代目として活躍された、中ノ子勝美さん。
博多人形が華やかに変化していく中、勝美さんは家にあった”古い土型”を復活させ、草創期の趣ある人形を制作、そして一般に広まった流行りのものと区別するために、『古型博多人形』と名付け、その存在を提示されました。
『あらゆるモノが時代とともに、より商業的に発展する中で、”古き良き在り方”を見失わず、大切に継承していく』
鍼灸の世界にも、通じている気がしてなりません。
中ノ子勝美さん、素敵な作品をありがとうございます。